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うかなと考えたとき、主にプロフェッショナルを中心とする芸術団体に身を置く者として、じゃ、どういう接点が皆さんの施設としてあるのかという観点から考えてみた。多分舞台芸術が成立する、さまざまな局面があるかと思いますけれども、そことのつながりの基本になるのが、資料には舞台芸術に関する資源と書きましたけれども、人材とか文化的資源、そういうものの存在とのかかわりなしに考えられないだろう。その視点から、今日の問題をアプローチしたいと思いました。前半の原子先生の講義の中で、芸術の価値を軸としたアートマネージメントの講義があったかと思いますけれども、私の方は資源とのかかわりをどうつけていくかということ、それとその引き出しがどこにあって、引き出しは何が入っているのか、そういう話を中心にさせていただきたいと思います。講演の相談を受けて、ほかの講義内容を見て、クラシックと演劇の話は公立文化施設でかなりあるかと思いますが、実際に自主事業として行われているものの中でポピュラー音楽の問題をきちっとお伝えした方がいいのだろうということで、山本さんにお願いしました。私の講義の時間の中30分ぐらい山本さんにポピュラー音楽の状況の問題を話していただいて、広くカバーできるようなことにできればと思いまして、主催者の方に無理をお願いいたしました。
今日は「舞台芸術に関する資源と公演の成立―さまざまな人材、組織のかかわり―」というテーマを挙げさせていただきました、まず公立文化施設はさまざまな幅広い事業をやられている中で芸術団体はどういうかかわりが持てるだろうかということを考えるため、公立文化施設の設置目的という調査結果を見てみます。
1から6番まで、左側の括弧がマルチアンサーといいまして何個でも答えたもの、右側の線が引いてあるのは、1つだけ選ぶとしたらという回答結果が出ています。芸能とのかかわりの中で言うと、「芸術文化の鑑賞の場の提供」、これがマルチアンサーだとトップで67%。次に「市民集会の場の提供」、これは直接余り芸術関係とかかわらない。次に「地域の人々の芸術文化の創作・発表の場の提供」、これが1番との兼ね合いで非常に密接なかかわりはありますけれども、3番目にきている。次に「生涯学習の場の提供」、これは内容的にはかかわる場合もあるけれども、芸術文化とは直接にはかかわらないでここは外して考えます。そして「伝統文化の保護と育成」、「アーチストの育成」。この1、3、5、6が芸術文化関係で非常に深くかかわってくる問題です。シングルアンサー、1つだけを選ぶと、50%が「地域の人々の芸術文化の創作・発表の場の提供」とういう目的になる。これは全国的なアンケートの結果ですから、個々には違うかと思いますが、この

 

 

 

 

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